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翌日。
奏空は、入部届を持って音楽室へ向かっていた。
三階の一番端。そこが音楽室だ。
どれくらいの一年生が入部するのだろう。
好奇心いっぱいに、勢いよく音楽室に入る。
一番最初に目に飛び込んできたのは、藍色の着物をきた、例の部長。
着物というより、浴衣だろうか。
薄目の生地を、涼しげに着こなしている。
「キミ、昨日の…!!」
柚希が軽く目を見開く。
「入部してくれるんだ?ありがとう」
しかし、すぐに冷静になり、
「新入生は、向こうの椅子に座ってね」
と手際よく案内する。
椅子は十数個、横一列に並べられていた。
奏空は恭しく柚希に一礼すると、そそくさとその場を去った。
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