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彼を思い出すと、苦しくなる。
私がこの手でとどめさした時の彼の表情。
妖艶に微笑む彼の表情。
思い出したくないのに、高田さんを見るたび、思い出してしまう。
高田さんに彼を重ねたい訳じゃないのに。
「春?春まで俺を無視すんの?」
「あっ…!ごめんなさい!ちょっとぼーっとしてました!」
いけないいけない。
すっかり自分の世界に浸ってたよ。
高田さん涙目だし。
悪いことしちゃったな。
「!?」
そ、それより!
ちちち近いんですけど!?///
「キャアッ!」
反射的に目の前の彼の胸を力一杯つっぱる。
「おわぁっ!」
バランスを崩してしまった高田さんは尻餅をついた。
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