「痛え……」

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生活は完全に堕落してた。 朝は目覚めることなく、夜中にネットやゲームの世界でだけ生きてた。 時間の感覚なんてない。 目が覚めて、腹が減れば冷蔵庫を漁るし、尿意を催せばトイレに入る。 誰もいない日中、時折風呂に入り、邪魔になれば自分で髪を切る。 服装なんて気にすることもなく、いつも似たようなスウェット。 髭も髪と同じく、邪魔になれば剃るくらい。 夏場はともかく、まだ4月になったばかりの今頃は、髪も伸ばしっぱなしで、パソコンに向かう時だけ、家に転がってた母親のゴムを拝借して前髪を適当に上げて頭の上で結んでる。
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