第一勝

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人は自分勝手で都合よく神を信じ都合よく神を冒頭する、俺が神ならこんな人間見捨てて当たり前だ、都合よすぎる 俺は神なんて信じてない、そういう人間に怒られそうだが俺が産まれた事に意味があるとか、俺の選んだ道が意思だとか…俺が産まれたのは産まれたかったからで、俺の選んだ道は俺の意思。 運命なんて下らない、運命?違う、俺たちが進化した『結果』だ 俺は世界に溶け込めてない、右を見れば子供がまさに捕食されかけ悲鳴をあげているし左を見れば悲鳴に耳を塞ぎながら耐える子供の母親がいる 見て見ぬフリがうまくなった人間と、捕食が上手くなった人間。まるでジャングルに来たようにそれが当たり前の日常になっていた ただ俺は順応が乏しいのか今まで人間を食べたことはない…もちろんこんな世界になってからだが 俺が視線を前に向ければ今にも朽ちそうな婆さんが天使の像に手を合わせてる、神に助けを乞うつもりか―… 『!?』 いや、それは像ではなかった―…確かに像のように美しいが確かに動いてる、羽が、眉が、指が …―出た―… 俺は瞬間で察した 「婆さんッ!!逃げろ!!」 神は信じない、が―…天使は信じてる 今、まさに目の前に天使がいるのだから 羽根の生えた美しい女性、まるで祈るように手を組み目を閉じて、静かに、ただ静かに俺たち人間を見守っている姿は本当に綺麗で初見なら神だと崇めるだろう しかし、これは悪魔―いや、天使と呼ぶべきか?正しくは人間が作った天使、見た目こそ美しい天使だがやることは悪魔、政府が実験に実験を重ねて作った偽天使―…神に見捨てられていないと安心したくて作った逃げ道だった
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