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『やめろぉおお!!やめてくれぇえ!!』
少年の父親らしき男が泣きながら槍を片手に天使に向かっていった
丁度俺の横を過ぎようとした時―…
パァアンッ!
男の頭が消えた
天使がやったのか!?いや、天使は少年の肉を食べてる、もう一匹も動いてない
周りを見てわかった。
銃を持った男が1人、腰を抜かしてた…
「なんで撃った…!!」
俺が叫ぶと男は泣きながら答えた
『し、刺激したら俺らが殺されるんだ…!俺はっ、死にたくねぇ!』
腹がたった、自分の為に他人の頭を吹き飛ばしたと…だが間違えてはいない、だから誰も少年を助けない
寧ろ少年はもう死んでいるだろう、気付けば肩まで食べられているのだから
それでも俺は腹が立った
故に男が落とした槍を拾い、心を無にして天使に近付いた
天使は俺の接近に気付かない、一匹は気付いているだろうがもう一匹は自分の孫を無心に食べててる気付いてないだろう
槍を持つ手に力が入る、天使の目の前に立ち、槍を天に翳し、降り下ろす
悲鳴と共に倒れる天使、頭には槍が刺さり、少年は死んでいたがこれ以上食べられずに済んだ
勝った。天使に。
歓声と共に人々は喜んだ、反対に仲間を殺された天使は空高く舞い上がって消えた―…
槍を降り下ろす時、不意に見えたもう一匹は、悲しそうな顔をしているように見えたが―…
気のせいだろう―…
第一勝
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