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「みのりー?どしたの」
「あちゃ~あたしお弁当箱教室に忘れてきちゃった…」
「またぁ~?
あたし今日バイトだから
先帰るよー!」
「うん
ごめんね……
ばいばいっ」
友達と別れ、
あたしはお弁当箱を取りに教室へと向かった
教室に入る前に
人影を発見する
……崎田だ…
ふぅ…
よしっ
「あれ?崎田
今日は部活じゃないの?」
あたしは
努めて明るく話し掛けた
「おぉ、……村瀬は?
さっき帰ったん
じゃなかったのか?」
「いや~お弁当箱
忘れちゃってさ、
これもって帰んないと
明日の弁当作って
もらえないからさぁ!!」
変にテンションの高い
あたしと
「そっか、
気付いて良かったな」
落ち着いている崎田
「うん。
……崎田は帰んないの?」
「あー…俺は
もうちょっといるわ」
そういって窓を見つめる
崎田の背中が
寂しそうにみえた
何事もなかったのように
振る舞ってるけど
………崎田
無理してるよね…
あたしは見ていられなく
なって思わず、
話題を探してしまう
「あっ崎田
新発売のお菓子食べる?
面白いんだよ~
途中で味が変わるの!」
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