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お兄ちゃんと これから頑張って行こうと
約束したのに
お兄ちゃんを置いて
私1人で お母さんの所には行けないと
小さいながらに思った...
『...みかちゃん?』
黙ってる私に 母は問いかけてきた
お母さんの所に 今すぐにでも行きたい!
でも お兄ちゃんと離れ離れになるのは
辛い...
お父さんも 今以上に私までいなくなったら
寂しくなる
そう思ったら私は
「今から 友達と遊ぶ約束してるから行けない...」
そんな どうでもいい様な嘘をついてしまった
『お願いだから...』
声を詰まらせ 母は泣いているようだった
「...ごめんね...お母さん...」
私は母と一緒に また暮らせるチャンスを
自ら その時に閉ざしてしまった...
この人生の分かれ道に
母を選んでいたら
また違った人生だったかもしれない
でも 残された兄と父を見捨てる事が
その時 出来なかった....
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