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「早く出せよ‥!」
爪を立てながら
私が握りしめていた調合金を
無理やり取り上げた
「何これ‥‥‥‥?
Tちゃん‥アンタ
こんな物がほしかったの‥?」
ママ母は、私から取り上げた
調合金の仮面ライダーの人形を
Tに見せて、不思議がっていた
『‥‥何かよく見たら変なの』
興味が無さそうに
Tが言った途端に
ママ母は、立ち上がり
窓を開けた‥。
窓の外は、ドブ川
私は、とっさに悟って
『お母さん 返して‥!』
っと、叫んでた
ママ母は、私を見る事もなく
何も言わずに
目の前の、深いドブ川に
人形を、思いきり投げた‥。
私は、その途端
大声で泣いてしまっていた
Tは、その様子を見て
『ねぇ~ママ‥‥私やっぱり
お兄ちゃんの方にすれば
良かった‥
もうアンタいらないから
田舎に帰えれば‥』
ママ母の、私に対する行動で
すっかりTも
気が大きくなっていた
悔しい‥すごく悔しかった‥。
興味もないのに
私の物を、何でも欲しがり
宝物を捨てられ
この子の一言で、私は兄と
引き離されて
今度は、この子に飽きられたら
捨てられるのかと‥。
私は、Tの
オモチャなんかじゃない‥‥。
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