其の七

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「いや……睦月は女の子が好きなの?」 「え?」 あ~、そういうことかぁ。 ん~。どうなんだろう。 「……わかんない、かな~?」 「ふーん……好きな人いないの?」 「うん。今はいないな~。健ちゃん、健ちゃんは?」 健ちゃんは一度横を向いて、俯いた。そうしてもう一度僕を見ると小さくいる、と答えた。 「そっか」 思わず笑みが零れる。 「何?」 「ふふっ。いや~、なんでもないけど……僕でよければいつでも相談に乗るよ?」 「別にチャラ男に相談することなんて……」 「あっ、じゃあ一個質問!冬ちゃんのどこを好きになったの?」 「ふぇっ、えっ!?」 僕が質問すると健ちゃんは顔を赤くして固まってしまった。 「あれ?健ちゃん?」 何も答えず俯いてしまった健ちゃんに首を傾げていると料理が運ばれてきた。 「お待たせしました」 「あ、ありがとうございます~」 「ごゆっくりどうぞ」 店員さんがにこりと笑って下がったのを見届けて僕はスプーンに手を伸ばした。 「あのさ」
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