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「全く…藍、俺たちを置いていくなってんだろ?」
髪の長く、一見おしとやかな女性が、見た目に反した言葉を紡ぐ。
「そうなんだな、僕たちはチームなんだな。」
ゆっくりとした口調で話す大柄な男。
その隣にいるのは博識そうなメガネの青年。
「蕨くん、あの機械スゴいね!!あたいたちの国にも技術を持って帰れないかなぁ。」
「仮に持って帰れたとしてもあなたには伝えることができないですよ、桜様。」
キラキラとした目で機械を見ながら何故かクナイを構える少女と、背の低い男。
(…みんな和服…ということは日本料理関係の人たちか。)
グルトは彼らが強いということを察知し、警戒を緩め、泣きじゃくる少女をなだめた。
「大丈夫、あのお姉さんたちが守ってくれるよ。」
「ほっ…ほっ…んとに…っ?」
ひっくひっくとまだ泣き止まない少女にグルトは笑顔を向け、まだ言い争いをしている彼らの話に耳を傾けた。
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