HAPPY BIRTHDAYは悲しい言葉

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 放課後。 シフトチェンジで段々と地平に姿を隠す太陽が、生徒も疎らになった校舎を茜に染める。  陽気に空を滑空していた小鳥達は帰路に着き、人を嘲笑する様に鳴くカラス達が姿を見せ始め、校庭には青春を謳歌する生徒達が、汗と土に塗(まみ)れながら部活に精を出している。  その傍(かたわ)ら、帰宅部である陽太と零次の二人は商店街を目指して着実に歩みを進めていた。 「そういえば……何をプレゼントするか決まってるのか?」  舗装された歩道をアイスを食べて歩きながら、零次は問い掛けた。 「いや、うーん……あっ、じゃぁ零次ん家で栽培してる芥子で良くね?」 「お前は妹を麻薬中毒者にする気ですかバカヤロー。そもそも俺は芥子なんか栽培してないからなコノヤロー」  どうやら二人の議論は益々(ますます)白熱?してきた様である。
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