開獄

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開獄

   「世界のあらゆる人々が暴力と殺戮に奔走し、様々な神に命乞いをしたが死はひろがった。  天国はその扉を固く閉ざした。だが、地獄の釜のフタは閉じる様子はなく、溢れだした亡者は地を徘徊し、新たな死者の世界を築き上げた。  人間は、その住む世界を失うこととなった」 三井石油タンカー リーガル号船長 福永 康介の手記『赤いわだつみ』より
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