0人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんな空の下…草むしりしろとか…バカだろ」
これは最早、嫌がらせの何ものでもないと思う。
「ヒソ…ほら…あの子」
ヤケになり草むしりしていたら、校舎の窓ごしから女子生徒の声。
チラッと視線を向けると、こちらに指をさして喋っていた。
「あっ、知ってる。2年B組の松下涼夏でしょ」
「そう、雨女って言われてる…」
噂って怖い…とつくづく思う。あることないことが混ざると、とんでもない話が作り出されてしまうのだ。
「大事な時に限って雨降るんだって。あの子がいると」
「そうそう。実は雨乞いの儀式とかしてるらしいよ」
「えーホントに!?」
最初のコメントを投稿しよう!