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俺は正門で足を止めた。先生に門まで送ると言われたが、やんわりと断った。でないと、俺は先生の前で泣いてしまう。 きっと、先生を困らせてしまう。 「バイバイ、先生」 門の縁を右足で一歩前に、左足で一歩前に進んだ。 これで先生から卒業。 「……っ。…ぅ」 夕焼け空に泣いてるから。オレンジ色があまりにも優しく包むから。 「っ……ぅうっ…ぐ」 すきです。 すきでした。 「……っ…せ…んせぃ…」 貴方が好きです。
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