『追憶』

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「はい、堂々の百点よ! おめでと~。」 「ありがとうございます。」 「やあね、そこは照れながら、 『氷楽坂先生のおかげですよ……』 って言うとこでしょ?」 「あ、あはは……」 氷楽坂はやたらと悠人を引き止めようとする。 「どう? もしよかったら、今日の放課後、私の家に来ない?」 「そ、それはその……」 「先生!俺達のテストも早く返してくださいよー!」 友助が助け船を入れる。 「もう、せっかちねえ。 じゃ、悠人君は席に戻ってよし。 自分未満の存在を見下してほくそ笑むといいわ。」 「せ、席に戻ります。」 悠人は席に戻った。 その間にも、次々と生徒が呼ばれていった。
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