神様と一人の男

7/19
前へ
/67ページ
次へ
閑は全然気にしている素振りを見せないけれど、私は嫌だ。 小さい頃からずっと一緒だったのに、いきなり離れてしまうのうは、誰だって嫌だよね? 閑はどう思っているのかな? ……私みたいにそんな風に思ったりするのかな? 「閖?大丈夫だよ?もし、赤点取っても俺が追試対策してあげるから」 「っあ!!それ、贔屓って世の中で言うのよ!?」 「閖が特別なのは“当たり前の事”だろ!?」 稔のその何気ない言葉に私は、反応した。 それと同時に閑は私の方を様子を伺う様にして見て来る。 “特別”なのが“当たり前”。それは、私が総ての属性神を統べる無の属性神だから。 ただ、それだけの理由。 それだけの絆。 でも、それだけでも私たちにとってはとても大切なモノだ。 他の人から見ればそれは曖昧で不完全で、確かなモノでは無い。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加