神様と一人の男

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私たちの三つ年下で今は確か、十四歳だったかな?っあ!でも、この前誕生日を迎えたから十五歳か。 「今帰りなの?」 私は、愛結とじゃれ合っている中で里久に尋ねる。 「っあ、はい!!今から帰る処です」 「そうなんだ?じゃぁ、一緒に帰ろうか?」 「っえ!?良いんですか?」 「うんっ」 私がそう返事をすると、里久は嬉しそうに頬を赤らめる。愛結はなんだか不服そうにしてたけど、結局三人で帰る事にした。 「……あの、閖さん。兄さんは?」 里久は辺りをキョロキョロと見回しながら、私に尋ねる。 「っさぁ?一緒に帰ろうと思ったんだけど、教室に居なかったから先に帰って来ちゃったんだぁ」 何気無く聞いてきた彼と同じ様に、何気無く私は質問に答えた。 里久は珍しい物でも見ているような目で私を見てきたが、私はその視線を軽々とかわす。
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