神様と一人の男

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「閑、大好き」 「俺も、閖が大好きだよ」 私がそう言うと彼も同じ言葉を私に与える。 私は嬉しくなって再び閑に抱き付く。閑も嬉しそうに私を抱きしめてくれる。 本当に、大好き……閑。 君がいるから、私は頑張れる…… 君がいるから、私は世界が私に対して冷たいなんて思わないでいられる…… 世界を嫌わないでいられる…… “いつかは離れて行くのよ” “俺だけは傍にいるよ” 同じ人間なのに、こんなにも言葉の中にある心が違う。 ありがとう、閑。 閑の言葉が、いつだって私を強くしてくれるんだよ……。 例え、世界が君を嫌いになっても、私だけはならないからね。君と同じように、君の傍にいるからね。
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