神の心の共鳴

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「これから、二人一組を作って貰う。男女混合でも、同性同士でも構わない」 先生がまだ話が終わっていないにも関わらず、訓練所はざわつき始める。 男女誰にするか等を話しているのだろうか。 ……そんなの後にすれば良いのに。 次第に話してはいけないと気付いたのか、一人、また一人と生徒たちは黙っていく。 そして、完全に静かになった処で先生は再び口を開く。 「これから勉強する事は、簡単ではない。半期はそのパートナーと一緒にいてもらう」 そこまで言うと、いったん区切り、周りを見渡すともう一度話し始める。 「そして、今から習う事が半期後に行われるテストまでに出来なかった場合、留年とする」 “留年”と言う単語に動揺したのか、再び訓練所はざわつきが広がる。中にはもう嘆いて、先生に文句を言っている者もいる。 まだ内容も聞いていないのに、もう音を上げるのはどうかと思うのだけれど。 先生は咳払いを豪快にすると、生徒たちを黙るように促す。
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