神様と一人の男

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「っん」 目を開けると、障子の隙間から光が覗いている。 私はそのまま重い体を持ち上げ起き上る。まだ、頭が起きていないのかボーっとする。 私は布団から出て、障子に手を掛け縁側に出てみる。 空を仰ぐと、そこには雲一つない晴天が広がっていた。 「よぉ、閖〈ゆり〉!!今日はいつもより早いじゃん?」 空から視線を移すと、そこには茶色い髪と青い瞳をした男が立っていた。 彼は生頼 閑〈おうらい しずか〉。彼の属性は無。そして私の幼馴染だ。 私は彼だと確認するとニコリと笑顔を向ける。彼もそんな私を見て微笑む。 「早く支度して来いよ?学校に遅れるぞ?」 「うん、ちょっと待ってて閑」 閑は私の言葉に頷いて答える。私は急いで、朝食を済ませ玄関を勢い良く飛び出す。
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