神の心の共鳴

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先生が発した“共鳴”と言う単語に私たちは反応する。 周りの子たちも、疑問符を浮かべながら先生の次の言葉を待っている。 いつの間にか、ざわつきは治まっていた。 「“奥義”とは、二人の心が一つになり、魔力を同じ量流出した時に漸く出す事が出来る大技だ。そしてこの“共鳴”は、二人の心を一つにする事を言うんだ」 つまりは、二人が同じ目的を持たない限り“奥義”は発動しないと言うことになるのか。 「じゃぁ、さっき先生が私と閑に言った、“合っている”ってなんですか?」 自分なりに解釈はしてみたが、一つの疑問が浮かんできたので、私は迷わず先生に質問した。 「ん?あぁ、俺から見て、二人が一番相性が良いと見えたんだ」 成る程。つまり、“合っている”と言うのは、“相性が良い”と言うことなのか。 「そんなの、見て分かるのか?」 「長年の勘だ」 「勘かよ……」
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