神の心の共鳴

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方法すら分からないのに、いきなりやれなんて無理。 私はどうしたら良いのか分からず、困惑する。 そんな私を見てなのか、閑は私との距離を詰め手を伸ばして来た。 私は条件反射でその手を掴むが、意図が見えないため閑に視線をやる。 閑は目を細めて、口元を緩めると私と繋がっている手を動かし、指を絡めた。 そして、また距離を縮め私の額と自分の額をくっ付ける。 周りを気にしてそちらの方に目をやると、みんな頬を赤らめながら唖然としている。 きっと私の頬も彼らと同じで赤くなっているだろう。凄く、自分の心臓の鼓動がはやい。 「閖、俺と一緒に……」 閑は甘い声で囁く様に言うと、瞳を閉じた。 私も閑と同じように瞳をゆっくりと閉じる。 目を瞑り、閑の魔力を感じる。その魔力は私そのものを優しく包み込んでくれるようなものだった。 私は彼の魔力に引かれるようなして、彼と同じ量の魔力を流す……やがて私たちの二つの魔力は一つになり、安定していく。
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