神様と一人の男

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玄関前に閑が待っていて、閑と私はそのまま肩を並べて自分たちの通っている学校に向かって、歩き出す。 これが私のいつもの一日の始まり。 私の名前は簾藤 閖〈れんどう ゆり〉。十七歳。 魔法学校“ラージアス学園”の二年生。 髪の色は茶色、瞳の色は青の無属性。これでも、世界を守る為に転生した無の属性神。 ちなみに、生頼 閑とは親戚でもある。 「今日から二学期かぁ~。夏休みが恋しいよ」 学校への道のりを歩いていると、閑はだるそうにしてそう言う。 夏休みは終えたと言ってもまだまだ暑い。始業式の時、熱中症で倒れてしまう人がいそうだね。 「っあ!!閖!!……っと閑」 「俺はついでかよ!!?」 私たちに声を掛けて来たのは、私の親戚である、椎名 愛結〈しいな あゆ〉。そして、その隣で私たちの行動を見守っているのが羽鳥 稔〈はとり みのり〉。 二人とも私と閑と同級生で同じクラスだ。
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