神の心の共鳴

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私たちの“共鳴”ではまだ、“奥義”を取得出来ないらしい。 私たちは最初の関門の“共鳴”はクリア出来たが、それだけではダメなようだ。 「“奥義”に必要なのは、互いの心を一つにする“共鳴”。しかし、その“共鳴”にそんなに時間をかけることは、戦闘時に致命的な弱点になってしまう」 先生のその言葉で、大体は理解できた。 つまりは、今時間をかけて出来た“共鳴”をもっと短縮して出来ないといけないと言うことだ。 「そこで二人には、一つ提案がある。二人はこの授業の間、常に“共鳴”の状態になっていてもらう」 先生は人差し指を立ててそれを左右に振りながら、言い聞かせるようにして私たちに一つの提案をしてきた。 「簡単……じゃなさそうだな」 ぽつりと閑が言うとその言葉に先生は大きく頷く。 「その通りだ、生頼。これは集中力も使うし、魔力も流し続けなければならない」 先生は真面目にそう言う。そして先生は私と閑の肩をガシッと掴むと、ニカッと歯を見せながら笑顔を向ける。
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