神様と一人の男

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椎名 愛結は髪の色は深海の様な深みのある青、瞳の色は浅瀬の海の様な水色をしている。 愛結も私と同じく、水の属性神の生まれ変わりである。 羽鳥 稔は髪の色は燃え上がっている炎の様な赤、瞳の色は優しさを帯びた穏やかな火の子の様なオレンジ色をしている。 彼は火の属性神の生まれ変わり。 二人はどうやら先に学園への道を歩いていた様だ。 簾藤家、生頼家、羽鳥家、椎名家は一つの塀の中にそれぞれ家が建っている。他の簾藤に繋がる家系も塀の中にいる。 塀の中は簾藤家を中心とした一つの町の様なになっているんだ。 「閖、どうしたの?」 黙り込んでいた私を心配して、顔を覗き込んで話しかけて来たのは稔。 私は我に返り、稔を安心させる為に笑顔を作って首を振り、大丈夫な事だけを伝えた。 「早く行こうぜ?遅刻すんぞ?」 「はいはい。っさ?行こう、閖?」
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