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「なーんか…日を追うごとに引退の日が迫って来てさあ。わびしいよねー、みなと」
キャプテンリナ子が制汗スプレーをしゅわーって全身に振り掛けながら、あたしに言ってきた。
「うん。…だよね~、あたしたちもうすっかりゴインキョさんだよ。」
ニッと笑ってリナ子に言うと、
「ゴインキョさんって、みなと何かジジくさ。」
て、プッと吹き出された。
「それにいよいよ受験も本番だしさ…そんなあたしたちに残る楽しみといったら…もう、アレしかないよね!」
え?
「アレって?」
「ん~もう!みなとちゃんたら、とぼけちゃって」
何かほっぺを桃色にしてニヤニヤしながら、肘であたしの脇腹を突っついてくるリナ子に嫌な予感はしたわけだけど。…
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