釣られたサカナ。

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すうっと綺麗な顔が近づいてきて。 額に押し付けられた、柔らかくて温かい唇に。 悔しいけど、たったそれだけで。 あたしの心の中のグレイのもやもやは、ふわんっとした何とも気持ちのいいパステルピンクの綿飴みたいな幸せに変わる。 でも、そう。 これが。 あたしがもう、ジロちゃんのものだって言う確たる証なんだなあって。 けど、今日はそんなんじゃ、誤魔化されてあげないんだから。
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