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「あ…っ」
ゆっくりと、じらすみたいに脇腹をよじ登ってくる、大きな掌。
期待が、ゾクゾクとした感触に変わって全身に走って、
あたしの鼓動を急がせた。
上に這い上がってくる、逞しいジロちゃんの手が。
いきなりその場で、
あたしを激しく、くすぐりだした。
きゃ、じゃなくって、
ぎゃおっ!!!!!
って、獣みたいな悲鳴を上げて。
「やああ!ジロちゃ、やめて~っ!!」
「ワルイ子みなとちゃんは、コチョコチョの刑だ!!」
ひえええ!
あたしは身を捩ってジロちゃんの身体の下で暴れて、逃れようとしたけど。
狭い車の中、
しかも上からはガタイのよすぎるジロちゃんにしっかりと押さえつけられてるから、全然無理で。
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