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本気でこそばされると、死にそうになるんだって…今日初めて知った。
「ごめっ!降参!降参~ッ!」
笑い泣きになりながら、あたしは必死にジロちゃんの両肩を押しのけ懇願した。
するとやっとジロちゃん、手を止めて、大きな身体をよいしょと運転席に戻した。
「もお!ジロちゃんひどっ!腹筋痛くなっちゃったじゃん!」
「知らんもんね。みなとがエロイ事言って迫るから悪いンだ」
はあ。
って、佇まいを直しつつあたしが溜息つくと、ジロちゃんがグリッとあたしの頭を撫でて。
「じゃな?…勉強会、連絡待ってるから」
またぁ。
ここそんな、爽やかに笑うとこ?
「うん。…じゃ」
ってあたし不満の色をたたえつつも、車から降りて。
ブローン、と紫煙を吐き出していってしまった車のテイルランプを見据えながら。
もお~~。
絶対、お泊り許可取るんだもん!
って、ヘンな方向に俄然ファイトを燃やすあたしだった。
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