カシャク ~Side Jiro~

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どこか幻想のようでもあり、 その一方で確固たる輪郭を持ったその一時は、 今も強烈なインパクトを俺の脳内に響かせてくる。 そう。 全くもって容赦なくガツンと。 正直、 あれほどまで酔わされちまうとは。 想像していたよりはるかに甘く柔らかく幼気過ぎたその身体と。 こらえきれず幾度も零れ落ちた、それこそ小さな小鹿みたいな、愛くるしい声が。 息を潜めてる俺の中の“欲”を疼かせる。
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