補習開始

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食べ終わり店を出た。 「ごちそうさまでした。」 「こんな安っぽいもので、すみませんね。」 「おいしかったからいいよ。」 「ならよかったです。じゃあ家まで送りますから、車に乗ってください。」 「えー!?まだ8時半だよ?遊びに行こーよ!クラブとかさ!」 「高校生がどこ行くつもりですか。ほら、早く乗らないと、今からでも数学の勉強をしますか?」 「すみません。乗ります。」 「よろしい。」 先生は笑っていた。 「あーあ、つまんないの。」 「家はどちらですか?」 「…………あっち、」 わたしは家までの道を案内した。 「あ、ここ!このマンション!」 「そうですか。」 「うん。ありがとうね。」 「いえ。では心配ですから早く中へ入ってください。」 「えー、大丈夫だよ。」 「僕が大丈夫じゃないので。」 わたしは不覚にもその言葉にドキッとしてしまった。 「じゃあわかったよ!おやすみなさい。」 「おやすみなさい。」 先生は本当にわたしが中へ入るまで見ていてくれた。
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