優しくしないで

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神田side* そのころ教室では――― ゴロゴロゴロ―――…… (雷まできたか) (にしても藍川さん遅いな。) ふと俺は藍川たちが廊下で話していたことを思い出した。 『雷さえならなきゃ大丈夫かな。』 (………もしかして……) 走ってジュース売り場に向かうと耳をふさぎしゃがみこんでいる藍川が見えた。 「藍川さん!!」 「!!!!」 藍川さんは目を見開いてこちらを向いた。 「せ、先生………?」 「大丈夫ですか?」 「う、うん………。」 「早く教室に帰りましょう。立てますか?」 俺は着ていたジャケットを藍川さんの頭にかぶせた。 「大丈夫……」
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