-つながり-(3)

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私の表情は沈んでいただろう。 「なんか……二人とも死んじゃうみたい」 「えーっ! マジ?」 しっかり読んだわけではないが、 何度読み返してみても、 どんでん返しなハッピーエンドは ないようだ。 ざっと読んだ印象では…… お互いを想い合ったロミオとジュリエットは、いろんな事情で意思の疎通ができなくて、愛を貫いて死んでしまった、みたいな感じ。 千奈は、 首をかしげるだけだ。 それはそうだろう。 なぜあのとき、 ケイさんがこの本の話をしたのか、 千奈にはわからないのだから。 でも 私は……。 「それよりあんた、大丈夫?」 「え?」 「なんか顔、青白いよ?」 「……」 私は、気づきはじめていた。 なぜあのとき、ケイさんのことをあんなにも怖いと感じたのか。
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