-ささやき-(1)

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「!!」 背中に、ぞわわぁー、っと悪寒が走ったのだ。 (え! なに……) 思わず周囲を見回す。 大きな窓から射し込む夕日が、赤い。 まるで 血のようだ…。 「どうしたの? ミオ」 「う、ううん、なんでもない」 きょとんとする千奈に、慌てて首を振る。 でも…。 (なんだったんだろ…いまの…) 急に不安になって、思わず自分の腕を抱いてしまった。
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