-つながり-(3)

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「ねえ、お母さん」 翌日の夜になって、私は お母さんに聞いてみることにした。 「ちょっと相談っていうか…知りたいことがあるんだけど」 すでに洗い物を終えて一息ついていたお母さんは、 お茶を片手にテレビの前に座り、 残業のお父さんを待っている。 「あら、なあに? あらたまって」 キョトンとした顔で、せんべいをかじっている。 「あのさ、うちの家系って……なんていうか…… 昔から霊感とか高かったりする?」 「ひひひひ、あにほれ」 ボリボリいわせながら笑うから、変だ。 「何それ、変なテレビでも見たのあんた?」 「ちがくて! なんか……変なのが見えるとかそういうの!」 「さあ~? べつにあんた、小さいころからそんなそぶりなかったわよ? なんか見えるの?」 「そういうわけじゃ……ない…けど……」 お母さんはまた、 こんどはテレビの芸人さんのギャグで大笑いしてから、 言った。 「それにねえ、おかあさんは、ほら、いわゆるお嫁さんだから、この家の昔の人のこととかよく知らないのよ」 「そっか…」 「お父さんが帰ったら聞いてみたら? ま、少なくともおかあさんはそういう話、親戚からも聞いたことないけどね」 「……」 私の中で、 一日考えて行きついた、 ひとつの可能性。 『柳瀬の女』 という呼び方。
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