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その言葉に、アルトは僅かに笑みをこぼした。
「はっ、あんた、おかしいとは思ってたが、とことんいかれてやがるぜ」
「んなことぁ分かってんだよ。で、どうすんだ?」
朱雀が確認する。
その言葉に、アルトは朱雀を睨み付けて答える。
「俺はお前が憎い。だが、その申し出は受けてやる。
そして、確実に俺がお前を殺してやるよ。クソ親父」
「上等だ、バカ息子」
互いにニヤリと笑みを見せる。
「で、どこで鍛えてくれんだ?」
「ここに決まってんだろ」
朱雀は、部屋のカーテンをめくる。
すると、窓からは信じがたい光景が広がっていた。
無色のクリスタルで山や木々、自然の全てが構成されている。
更には、見たこともない魔物がうごめいており、この世の光景とは思えない世界だった。
「ここは…」
「霊王の社。聖獣クラスの魔物『霊獣』が暮らす島だ」
霊獣。
それは聖獣と同じく、神秘の力を持つ獣。
中には、四聖獣クラスの獣も存在しており、決して人が立ち寄れる世界ではない。
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