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教室に入ってきた転入生を見た瞬間、クラスの雰囲気が再びざわつき始めた。
「どうも。田中勇樹です。以後よろしく。」
青髪にリングのピアス。
みんなはあまりの出来事にビックリしていたようだった。
そして私もその1人だった。
田中財閥という由緒正しき一族の子息がまさかこんなに派手な容姿だったとは想像もつかなかった。
しかし、驚きと共にある疑問が私の中に浮かび上がっていた。
なぜ今まで会わなかったのだろう。私の家と一部提携しているにもかかわらず、パーティーなどで1度もあったことはないのだ。
おかしい。
あんなに目立った容姿ならばまず忘れることはないだろう。
教室内のざわめきはより一層大きくなり先生も収集がつかないようだった。
このままではあまりにも転入生が居づらい。
私は、思い切って拍手をした。
するとみんなが拍手をし始める。
田中勇樹が不敵な笑みでこちらを見た。
そして、ゆっくりと私の方に近づいてこう言ってきた。
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