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それから私は田中勇樹から目が離せなかった。
これが田中財閥の御子息。
なぜ今まで会ったことがなかったのだろうか。
私が気づかなかっただけだろうか。
しかし田中勇樹も会ったことはないと主張している。
それにこの変な心持ちは何なのだろう。
謎が深まるばかりだ。
そんなことを思っているうちに、昼休みになった。
この学園では、昼休みは13時から14時までだ。
この時にランチを過ごす。
食べる場所は各自自由で食堂や購買もある。
晴れの日はいつも中庭の人目に付きにくいベンチで食べることにしている。
今日は、絶好のランチ日和だ。
陽だまりは暖かく、心が落ち着く。
私はいつも通り中庭のベンチに座った。
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