出逢い

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「どこにいるんだろう。私の王子様。」 学校が終わり、自宅までの送迎車の中で私は呟いた。 私は普段、決まってあるネックレスを身に付けている。 その私のネックレスはもう一つの十字架のネックレスとぴったりにはまる仕組みになっている。 私は、片方しか持っていない。 誰かにあげたのだ。 だが、誰にあげたのか分からない。 その時の記憶がまったくないのだ。 私は、半分諦めていた。 なぜなら、そのネックレスを渡した日が十年も前だからだ。
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