18523人が本棚に入れています
本棚に追加
.
『この塀、もしかして、高坂さんのお宅なんでしょうか?』
『多分な』
ようやく塀が途切れると、
【高坂宗一】
と縦書きで記された大きな木彫りの表札が目に入ると同時に、威圧感さえ与える大きな門が現れた。
『うわぁ、すごいですね』
朋美が感心の声を上げると、
続いて海斗も、うんうん、と頷いた。
『本当にすごい。
魑魅魍魎がウジャウジャですね』
その言葉に朋美がへっ?と間抜けな声を上げると、
城野内も、ああ、と頷いた。
『こりゃすごい。
まるで、冥界だな』
そう言って、骨が折れそうだなぁ、と漏らした二人に、
朋美は言葉を失い、ゴクリと息を呑んだのだった。
.
最初のコメントを投稿しよう!