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「えっ?
これから黒金先生の屋敷に行くことになったんですか?」
朋美は何がなんだか分からないまま、そう尋ねると、
海斗は肩の力を落としたまま、
「そうなったみたいですね。ああ、気乗りしねぇ……」
と頭を抑えた。
「海斗くん、さっきから様子が変だけど、どうかしたの?」
握られたままの手を見ながら、少し恥ずかしい気持ちを押し殺して尋ねた。
海斗は力なく笑い、
「……トモさんが羨ましいですよ」
と脱力したように言った。
はっ?私のなにが?
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