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城野内は、ふーっ、と息をつき、苦笑した。
「……だけど自分としては霊感の強い自分も嫌だったし、
人の目に見えないものと付き合うのも嫌だった。
だから心霊の世界には携わることから逃れようと、自分の特異体質から逃れるように勉強をして、弁護士になろうとしたよ。
その度にすごい妨害にあってね……」
そこまで言った彼に、床に線を描いていた朋美は手を止めて、
「妨害?」
と顔を上げると、
「あ、すまないがトモ、手を動かしながら聞いてくれないか。
早く君に五芒星を描いてもらいたいんだ」
と城野内は腕を組んだままそう言った。
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