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「こんにちは、ライナと申します。短い間ですがよろしくお願いします」
「噂によく聞くが、まさかベル村に来てくれるとは思わなかったよ。こんな村ですがどうぞごゆっくりしてくれな」
「はい、そうさせていただきます。何かと困ったことがあったら、ぜひ私の工房に来てくださいね」
さりげないどころか、結構ストレートに自分の店の宣伝をしました。
「おう、困ったらすぐライナさんのところに行くな。ところであんたいくつだ?」
久しぶりに年を聞かれましたよ、私。
逆に聞いてみましょう。
「いくつに見えます?」
「そうだな……。中学生ぐらいか?」
結構幼く見られていました。
男性は妻と娘と思われる人物にも聞いていました。
「私は二十歳ぐらいかしら?」
「もしかしたら三十近いかも?」
「いやいや、もしかすると小学生かもね」
女性の皆さん方、特に娘さん(仮)は失礼です。
私そんなに年取ってません。
私そんなに幼くありません。
一番近いのが奥さん(仮)の二十歳でした。
私今年で十八なんですけどねぇ……?
子供に見られてるのか大人に見られてるのかわかりません、これでは。
そんな四人家族(仮)にさよならして、いろんな所に挨拶しに回りました。
全て挨拶が終わったころには辺りは薄暗くなっていましたが、当初より早く終わったのでよしとしましょう。
家に帰ると、疲れがドッと湧き出てきてきました。
畑が多いベル村は当然のごとく男性が多くて、とても疲れてしまいました。
すぐにでもベッドで横になって幸せな時間を手にしたい所ですが、ご飯も食べていませんし、お風呂にも入っていません。
まずこの眠気を取っ払うためにお風呂に入りましょう。
居間から直接風呂場に繋がっているため、移動は楽チンです。
水はミズナの力を借りて、お湯にするための熱をカナタから借りて、私はシャワーを浴びます。
移動する建物に浴槽なんて取り付けてしまうと、移動するのが大変になってしまうので取り付けていません。
お湯が浴びれるだけでも充分です。
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