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おっと、そんなことよりまだ寝ている精霊たちを起こしにいかなければなりません。
私は腰掛けていたベッドから立ち上がりました。
再び騒ぎ出したシャイトたちの横を通りすぎ、八つの部屋がある廊下にたどり着きました。
八つの内六つは精霊たちの部屋で、残りの二つは、一つは私の自室、もう一つは倉庫になっています。
自室と言っても、私はあまりこの部屋にはいません。
今まで旅した村や町の思い出や貴重な物を保存する部屋になってしまっているのですよ。
昨夜は居間にあるベッドで寝てしまいましたが、普段は自室のベッドで寝ているのです。
愛を告げられた恋文も、捨ててしまうのが本人に悪い気がするので、一緒に保管していますが決して読み返すことはありません。
倉庫には食料や商品をしまったり、工房としての機能を両立させています。
工房としての機能もあるので、倉庫はとても整頓してあるのですよ。
たまに騒ぎすぎた精霊たちが倉庫に入って遊ぶので、それはもう大変です。
そんな元気な精霊たちを起こすべく、部屋の扉からひょろっと出ている紐を順番に引っ張ります。
紐を引っ張ると、扉の内側にある私特性のベルが室内に鳴り響いて用事があるのを伝えるのが可能でして、。
ベルをならして私は居間に戻り、残り四人の精霊たちが起きるのを待ちます。
数秒後に彼女たちは自室からぞろぞろと出てきて、居間には六人全員の精霊が揃いました。
全員が横一列に並ぶのを見計らって、私は喋り始めました。
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