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手足をバタつかせて、もがく。 とにかく顔を水面から出したい。 しかし、掴まれた腕が重くてうまくいかなかい。 「っはぁ!!」 やっとのことで、顔だけをのぞかせると、苦しい程に酸素が肺に入ってきた。 ゴーグルをむしり取る。 視界がもとに戻り、太陽が眩しい。 しかし。 次の瞬間、彼は驚愕した。 先刻外したゴーグル。視界を黒く染めたその物体は。 紛れもなく、人間の髪の毛だった。
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