三人の絆

4/5
前へ
/26ページ
次へ
千恵美は自分がみんな悪いと、未来が倒れたのは自分のせいだと思っていた。 未来は千恵美に近づいてくる。 『千恵ちゃんどうしたの?』 未来は千恵美に聞いた。 でも、千恵美は何も喋らない。 ずっと俯いたままだった。 そしたら有人が口を開いた。 『千恵ちゃんは未来のことも俺のことも、あの事件を起こしたのも…自分のせいだと思っているんだよ』 『千恵ちゃんも同じことを考えてたんだ…』 未来が言った。 千恵美は今の言葉に驚き、未来の顔を見る。 『今回のことは…僕が悪いんだよ』 未来は千恵美に言う。 『…違うよ』 千恵美は、未来の顔を見て言った。 未来は首を横に振って、千恵美の言ったことを否定した。 『でも…』 千恵美は言葉を詰まらせた。 誰も私のことを責めない。私がいたのが原因なのに、なんで私の存在を否定しないの。 千恵美はこんなことを思っていたのだ。 『今回は、俺が悪かったんだ!!千恵ちゃんも未来も悪くはない』 有人が二人の言葉を遮って言った。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加