004

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   ◇◇◇  足がもつれ、祐輔は山道に倒れ込む。日真理が祐輔に追いつき、仰向けに倒れている祐輔の上に覆いかぶさった。 「頭きた」  日真理はそう言うと、祐輔の首を両手で絞める。 「苦しい。おま……本気(マジ)で」  日真理の指がすぐに緩み、祐輔の顔の横に両手をついた。 「祐輔は、私の彼氏だからね」 「もちろん! 日真理は俺の彼女だ。っていうか、日真理は俺のこと好きなのか?」 「バーカ」  日真理はそう言うと祐輔の唇に自分の唇をぎゅっと押し付けた。ところが祐輔は、突然唇を逸らすと道の先を指さした。 「おいゴーヤ。あれ」  日真理は顔を上げて祐輔の指差す方を見る。その先には赤い鳥居がびっしりと並んでいた。 「狐鳴神社……」  日真理はそう呟くと、祐輔の手をとって立ち上がる。祐輔も日真理に引かれて立ち上がった。 「行ってみようよ」 .
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