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「ちょ、待って」
祐輔は日真理を追って迷路に入る。しかし後ろに付いて入ったつもりが、あっという間に姿を見失ってしまった。
「おおい、日真理」
名前を呼んでも返事がない。祐輔は仕方なく、真っ赤な鳥居の迷路を先に進んでいった。すると祐輔の前に分かれ道が現れる。どちらの道にも赤い鳥居。足下には小石と白い土。祐輔は日真理の足跡を探すが、見つけることができない。
そのとき、右側の鳥居の陰で何かが動いた。祐輔は、右側の道を選ぶと再び鳥居の迷路を歩き出す。するとまた目の前に分かれ道が現れた。
(何だこれ)
突然、鳥居の間を人影が通り過ぎた。
(日真理か?)
祐輔は、影が見えた左の道を選んで進む。すると、真っ赤な鳥居の柱の間に再び何かの影が見えた。
(キツネ?)
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