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祐輔の後に入ってきた人が、露天風呂の湯船に入ってきた。そして祐輔の近くまで来たとき風呂場の照明に照らされ顔がくっきりと浮かんだ。
「お。おまえ」
祐輔はその人の姿を見て仰天する。そこに素裸の日真理がいたのだ。
「え。おまえこそ何で女湯に入ってる」
日真理もびっくりして湯船の中で身を翻す。
「あのな。おれはちゃんと『男湯』ののれんをくぐって入ったんだぞ」
「私だってちゃんと『女湯』……あ~」
日真理は突然何かに気がついたようで吹き出すように笑った。
「うどんも私もバカ」
「何のこと?」
「ほらあそこ」
日真理は自分が入ってきた木戸の方を指さす。
「あ。木戸が二つ」
さっきの違和感の原因はこれだったんだ。祐輔は露天風呂が混浴であることにやっと気がついた。
「牛乳うどん。何まじ見てるの。遠くの方に行ってよ」
祐輔は入り組んだ岩風呂の奥の方へ移動する。
「ここならいいだろ?」
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