雨音とともに

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醜いあたしを知られてフラれるのなら、はじめから付き合わない方がいい。 『はぁ…あのな?俺がいつ美人と付き合いたいなんて言った?』 揺れていた瞳は、いつの間にか光を取り戻していて。いつもの力強い瞳になっていた。 『お前が素直じゃねーのも口悪いのも、とっくに知ってるし。それから!お前はいつも自分のこと卑下しすぎなんだよ!俺はな、中身も、見た目も含めてお前が好きなの!』 乱暴なセリフなのに、諭すようにすごく優しく言ってくれる類。 自分に自信がないあたしを見抜いていたようで。……類…。 『もぉ…結局また泣いてんじゃん』 嬉しくて、涙が溢れる。こんな風に言われたの初めてやねんもん。 『俺は、お前しか嫌なの。お前に傍にいてほしい。…なぁ、俺と付き合ってくれる?』 「…はい」 『はは、ほんと泣き虫なやつ(笑)』 そう言って優しく微笑んだ類に、力強く抱き締められた。
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